10年かけて準備した、理想の永代供養墓 ~滋賀県竜王町 本誓寺様~
お問合せ前、どんな供養塔を建てたいとご希望でしたか?
まずはどれだけ時間がかかっても、また費用がかかったとしても、100年・200年先まで安心できるような、立派で頑丈な永代供養墓を建立したいと考えておりました。
永代供養・・・ですから、その責任を全うできる供養塔をですね。そのために、丈夫な構造で雨漏りもしないことは大切と考えていましたし、内部についても、ただお骨壺を預かるだけでなく、個人墓を兼ねるような立派なものをイメージしていました。
こんな感じの永代供養塔にしたいと以前からずっと考えていたので、おおよそのイメージを手描きして用意していたんです。
最初の訪問の時にお話されて、気付いたことやポイントはありますか?
話の中で一番のポイントは、越前さんの永代供養墓は「一枚岩を使った構造なので雨漏りしない」という点でした。今回の建立にあたって、地元の滋賀や京都など、大手の石材店さんを含む色々な石屋さんに話を聞きましたが、屋根はいくつかの石を重ねて作る工法がほとんどでした。それでは、50年くらいは大丈夫かもしれませんが、私が希望するような100年、200年先までは無理でしょう。一枚岩なら、お預かりしている大切な仏様を雨漏りで濡らすようなことはないと思いました。
それと、石の仕入れ等についても他の石材店さんとは違うように思いました。越前さんに聞いたのと同じ方法は、大手の石材店さんにも難しいと言われたので、特別なルートがあるのかなと感じました。
お話しされて、よかったことは?
「地震に強い」という点は、話を聞いて改めて大切だと感じましたね。クルクルした形の、例の特別な工法(特許取得の「スパイク工法」)は、説明を受けて、地震に強く安心できると思いました。
当寺の前にも数十件の実績があって、実例を見せてもらえたのもよかったです。「いい感じで建ててはるなあ」と感じましたよ。
ご依頼の決め手になった点は?
まずは、「一枚岩」、「地震に強い構造」という点です。それ以外では、希望通りの永代供養墓を建てられると思えた点です。
実は、この永代供養墓の建立にあたって、10年ほど前から様々な準備を進めておりました。土地の登記の手続きだけでなく、建立場所では竹を切ったり草を刈ったり・・・自分で図面も書いていたんですよ。 供養墓の大きさや中の仕様なども、理想のものがありました。
越前さんとはとことん話をして、こちらの意見を色々と採り入れてもらいました。耐震面も考えながらできる限り希望に近い大きなサイズにしたり、個人墓を兼ねるような立派な納骨スペースにしたり・・・。宝輪は、私のデザインした図柄通りに、忠実に再現してもらいました。
完成されて、どのくらい経ちますか?
6年ほど経ちます。
利用の申し込みはどのような状況ですか?
完成から3,4年くらいは、一切宣伝はせず、口コミだけでお申し込みをいただいていました。町内にある新興住宅街などからポツポツお話をいただいていましたが、「もう少し告知してもよいかな」と、越前さんにお願いしてインターネットで紹介してもらうことにしました。それから1年半ほど経っていますが、ここ数か月ほどは、本当に色々な方からお問合せをいただいています。
どんな方からお問合せやお申込みがありますか?
納骨費用が抑えられるということもあり、費用をあまりかけられないという方もおられますが、初めから合祀したい方ばかりでなく、個別壇を求められる方も多く、様々です。
また、当初は広く告知をせず、様々な方に入ってもらうつもりはありませんでしたが、インターネットで紹介してらうようになってからは、竜王を中心にして、近隣の守山市、琵琶湖大橋を渡った大津や堅田など、車で30分から1時間くらいのところまで、かなりの広域にわたって納骨のご縁を結ぶことができています。今までひっそりと口コミだけでお話いただいていたのに比べると、「ずいぶんと世界が広がる時代になってしもうたなあ」という印象ですね。
率直に、永代供養塔を越前でお作りになって良かった点は何ですか?
自分の思い描いていた通りの永代供養墓を建てられた点です。
まず、ほかにはない、一枚岩の雨漏りを防ぐ構造は、100年・200年と長持ちする立派な供養塔を実現できました。濡れることがないので、寒い時期には床にじゅうたんを敷くこともできるんです。
内部も、ただ単に棚があるだけではなく、正面にご本尊があって、その左右にひとつずつの壇の扉がきれいに並び、個人墓のような、あるいはそれ以上の雰囲気があります。スキッとした焦げ茶色と金色の棚の色合いも気に入っています。
九輪塔は、建立前は少し大きすぎるかなと思っていましたが、出来上がったところを見るととても素晴らしい仕上がりでした。
周りの方々からはどんな反響がありますか?
完成後、東京のお寺のご住職様が「真似たい」と見に来てくださいました。大きさにもこだわりがあったので、越前さんに相談してできる限り大きな永代供養墓にしましたが、普通の供養塔の高さは2mくらいなのに対して、当寺のものは2.5mとひとまわりは大きく、見に来られた方は想像以上に立派でビックリされていますよ。
永代供養墓を管理される上で、心掛けておられることはありますか?
当寺の永代供養墓は、お寺の境内ではなく、少し離れた場所に建立されています。池のほとりの、静かで風光明媚なとても素晴らしいロケーションです。そこは、永代供養墓を建てるなら「ここ以外にない!」と思って選んだ場所で、もとは雑木林だったものを私自身で切り拓いて、何年もかけて色々と準備をしてきました。すぐ横には、たくさん停められる広々とした駐車場もあり、景色を眺めながらくつろいでいただけるようになっています。「皆様のご希望をすべて叶えたい」という思いがありますので、もっと皆様に喜んでいただけるように、お求めに応じて整備を続けています。
そうした空間を守るため、永代供養墓周辺の清掃や管理はとても大切にしています。
私自身は、夕方になったらほぼ一日も欠かすことなく、様々な整備を行っています。時には木を切ったり、許可をいただいて池の周りの草刈をすることもあります。「手伝おうか」と言ってくださる方もあり、ありがたい限りです。妻も、大雨の日以外は毎朝落ち葉掃きに通っています。
さいごに、永代供養墓を作ろうかどうか迷われているお寺様の参考になるお話があればお願いします。
私が永代供養墓を作る上で一番苦労した点は、墓地の許可を取るところかもしれません。墓地の一角に建てる以外ではなかなか難しいのが現状で、進みにくい原因はそのあたりにあるのではないかとも感じます。越前さんもそうですし、様々な方面に相談をされて進めるとよいかと思います。
もう一つ、永代供養墓を建てたあとの、お寺の寄り添い方もとても大切なことだと感じています。
永代供養墓は作ったら終わりではなく、どうすればより気持ちよくお参りいただけるかを考え、手を入れていくことが一番大切です。当寺の永代供養墓は、ご家族を納骨されてお参りにお越しになる方のほとんどが、「私もここに納骨したいんです」とおっしゃいます。「遺言を書いておく」という方もおられるほどです。
毎日掃除に通っているのを見ているご近所の方々だけでなく、お参りにお越しになるご家族にも、暑い日も寒い日も掃除に通い、寺の皆が寄り添う姿に共感をいただけているのだと思います。「周利槃特(しゅりはんどく)」のように、毎日愚直に続け、寄り添う姿こそ仏道そのものであり、永代供養墓を守っていく上でも大切なことではないでしょうか。そのようにして守っているお墓にお越しになる方が喜んで帰って下さることが私どもの励みにもなり、次へとつながっているのではないかと思います。
-滋賀県竜王 本誓寺ご住職様-